心理学研究科

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国家資格「公認心理師」への対応について

心理職として初の国家資格である「公認心理師法」の施行を受け、札幌国際大学心理学科臨床心理専攻および大学院心理学研究科では、公認心理師の受験資格を得るために必要な基準を満たしていることを文部科学省及び
厚生労働省に承認を受けています。

公認心理師について
(厚生労働省)

【本学 大学院修了生の方へ】公認心理師試験受験に関する科目履修証明についてはこちら

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

臨床心理専攻(修士:臨床心理)


「臨床心理学の実践を通し,地域社会に貢献する人材を輩出する」という本研究科の目的を達成するため、下記の通り修士課程修了までに修得すべき知識と技能を定める。これらの能力(知識・技能)は研究科の教育課程による所定の単位の修得と課題研究論文審査および試験の合格により、その達成を判断し、学位規則に従い修士(臨床心理)の学位を授与する。

<教育目標:修了までに修得すべき能力>
①臨床心理に関する高度な知識と技能
②臨床心理学的研究法と観察事実の分析法
③自己の意見や思考を論理的に伝える論文作成能力と発表の技能
④現代社会の臨床心理的課題の理解

<卒業認定(修了)・学位授与>
下記の要件をすべて満たす学生は修士の課程を修了したものと認める。
①本研究科に2年以上在学すること。ただし、特に優れた業績を上げた者については、本研究科に1年以上在学すれば足りるものとする。
②定められた履修要件によって必修科目・選択必修科目を含む38単位以上を履修すること。
③必要な研究指導を受け、課題研究論文を提出し、審査および試験に合格すること。
*職業を有しているなどの事情により、2年を超えて一定の期間にわたり計画的に教育課程を履修し修了することを希望する学生がその旨を申し出た時には、長期履修学生として認める。

【単位修得】
①教育課程から、必修14科目26単位、選択科目A〜E科目群からそれぞれ1科目2単位以上を含む合計13単位以上を修得することが必要である。
②実習科目の履修は基礎から応用の順序に従い,科目内と科目間で総合的に実施される臨床心理学的スーパーバイズを受け,カンファレンスへの出席が必須である。

【課題研究作成】
①研究科の定める「課題研究作成ガイド」に従い課題研究を提出する。
②入学者は1 年目に、研究テーマと研究計画書を準備し、2年目に「課題研究指導Ⅰ・Ⅱ」により課題研究指導を受け、さらに本学研究科の臨床心理士の指導を適宜受け論文を執筆する。
③課題研究のテーマは臨床心理学に資するもので,調査研究,実践研究,実験報告,観察報告など,資料に基づく論考でなければならない。
④テーマおよび研究計画は本研究科研究倫理審査委員会の審査を受けなければならない。

【課題研究論文審査】
提出された課題研究について、研究目的、方法、結果、考察、今後の課題等について,構想力,実証性,構成力・表現力,論述・倫理性の観点から複数の教員により評価される。

【面接試験】
提出された論文に関し、研究目的、方法、結果、考察、今後の課題等に関連した質疑応答により,説明能力,知識,臨床能力,質疑応答能力の観点から複数の教員により評価される。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)


心理学研究科臨床心理専攻は、高度で専門的な職業能力を有し、社会の要請に応じることのできる臨床心理実務技能を有する人材を養成することを目的としており、この目的を達成するため下記の教育課程を編成している。また、本研究科は日本臨床心理士認定協会の第1種指定校として認定されており、その認定要件も満たすものとしている。

【教育課程】
①授業科目は「必修科目」、「選択科目」、「実習科目」から構成されており、「必修科目」は臨床心理学の基礎理論を修得する「臨床心理学特論Ⅰ」から対人援助の基本となる面接の基本的考え方、心理査定の方法論等を修得する「臨床心理面接特論Ⅰ」、「臨床心理査定演習Ⅰ」、心理臨床の人間観、臨床の具体的技法を修得する「臨床心理基礎実習Ⅰ」等が配置されている。「選択科目」は発達、認知、家族といった幅広い心理学の理論、方法等を修得する科目が配置されている。「実習科目」は心理士の実践場面等を想定し、学識と経験を高める実務型の科目が配置されている。

②臨床心理の理論や研究を実践する実際的体験を通し、心理士として必要な知識と技能を培うため,選択の実習科目の履修時期は,履修者の学習計画を考慮して展開する。

③実習科目の履修と評価に関する「実習の手引き」を準備し、効果的な指導を行う。学生は実践、実務実習場面を通じて他者と協同する姿勢等を修得することになる。

④長期履修(3 年)の場合は履修期間に応じて指導体制を整えている。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)


心理学研究科臨床心理専攻修士課程は、高度で専門的な職業能力を有し、社会の要請に応じることのできる臨床心理実務技能を有する人材を養成することを目的としている。

【求める学生像】
本研究科は上記目的に賛同し、心理援助技術の実践を通し、地域臨床・学校臨床・病院臨床の分野で人々の健康に貢献しようとする目的意識を持つ人、自らが実践者となる心理学的援助技術を支える心理学的研究と援助技術の修得に興味と関心を持つ人、この目的を達成するために必要とされる基本的な能力を持つ人、既に関連する臨床心理分野に従事し,さらに,本研究科において専門的研究と技能の修得を目指す人を求める。

なお、学士課程等において下記の姿勢、能力を身に付けていることを求める。
①心理学理論、方法論について基礎的知識を有する人
②文献購読に必要な国語、英語力を有する人
③卒業論文等の作成経験を有する人
④臨床心理分野の経験を有し、更に研究を進める意欲を有する人
また、すべての入学希望者には入学前に面談を実施し,入学後の研究計画や履修計画に関する相談の場を設ける。

在学生インタビュー

熱心な先生の指導のもと、臨床心理士として
子どもと関わっていくことを目指しています。

髙橋 達也さん(札幌国際大学出身)

学部で心理学を学ぶうちに興味が募り、臨床心理士を目指して大学院へ。
専門家になるための学びは求められるレベルが違い、少人数のゼミ形式の授業などに臨む自分の意識も変わりました。
各分野のスペシャリストである先生たちの熱心な指導とともに、地域に根差した活動や事例などにも触れられ、理論だけではなく“実際のこと”を理解できるのも魅力です。学部時代のボランティアや教育実習などの影響もあり、将来は生きにくさのある子どもの援助ができればと思っています。

教員一覧■専任教員

髙野 創子/准教授・研究科長・臨床心理士
【担当】臨床心理実習Ⅱ、心理実践実習Ⅴ、臨床心理学特論Ⅱ、臨床心理面接特論Ⅰ
岡田 顕宏/教授・博士(行動科学)・臨床心理士
【担当】心理実践実習Ⅰ、心理実践実習Ⅲ、心理学研究法特論、認知心理学特論
澤田 信也/教授・修士(教育学)・臨床心理士・公認心理師・精神保健福祉士
【担当】臨床心理基礎実習Ⅰ、臨床心理基礎実習Ⅱ、臨床心理査定演習Ⅰ、臨床心理査定演習Ⅱ
鈴木 憲治/教授・修士(教育学)・臨床心理士・公認心理師
【担当】臨床心理実習Ⅱ、司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開、心理実践実習Ⅱ、心理支援に関する理論と実践
橋本 久美/教授・修士(臨床心理学)・臨床心理士・公認心理師
【担当】臨床心理学特論Ⅰ、課題研究指導Ⅰ・Ⅱ、心の健康教育に関する理論と実践
榎本 光邦/准教授・修士(心理学)・臨床心理士・公認心理師
【担当】課題研究指導Ⅰ・Ⅱ
松浦 秀太/准教授・臨床心理士
【担当】臨床心理基礎実習Ⅰ、臨床心理実習Ⅰ(心理実践実習Ⅳ)、臨床心理面接特論Ⅱ、心理支援に関する理論と実践
大学院心理学研究科
研究科の特色
臨床経験豊かな指導者のもとで臨床の知を探る研究を進めながら
現場で実践家として活躍できるような教育プログラムを用意しています。
(日本臨床心理士資格認定協会第1種指定校)
日本臨床心理士資格認定協会
第1種指定校
本学大学院は2006年4月、日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定校に認定されましたので、大学院修了後は、「臨床心理士」試験を受験することができます。
豊富で幅広い実習体験を
重視したカリキュラム
今日、臨床心理士の活動の場は医療や教育現場に限らず、児童養護施設や警察署、企業内に設置された相談室など、広範囲にわたり、次々と新しい領域での活動が期待されています。当専攻では、学内外で豊富な実習体験を積むことができるように、実践的なカリキュラムを組んでいます。大学付属の相談室で実際の相談を担当し、臨床心理士でもある教員からの指導を受けながら心理臨床家としての力を磨いていきます。
公認心理師に対応したカリキュラム
国家資格である「公認心理師」の受験資格を得ることが出来る教育課程を編成しています。

「カリキュラム」を見る

カリキュラム

必修科目
  • 臨床心理学特論Ⅰ
  • 臨床心理学特論Ⅱ
  • 臨床心理面接特論Ⅰ
  • 臨床心理面接特論Ⅱ
  • 臨床心理査定演習Ⅰ
  • 臨床心理査定演習Ⅱ
  • 臨床心理基礎実習Ⅰ
  • 臨床心理基礎実習Ⅱ
  • 臨床心理実習Ⅰ
    (心理実践実習Ⅳ)
  • 臨床心理実習Ⅱ
  • 課題研究指導Ⅰ
  • 課題研究指導Ⅱ
  • 臨床事例指導Ⅰ
  • 臨床事例指導Ⅱ
選択科目
  • 心理学研究法特論
  • 臨床心理学研究法特論
  • 発達心理学特論
  • 認知心理学特論
  • 家族心理学特論
  • 臨床心理関連行政論
  • 精神医学特論
  • 学校臨床心理学特論
  • 投映法特論
  • 障害者心理学特論
  • 臨床心理演習
  • 保健医療分野に関する
    理論と支援の展開
  • 福祉分野に関する理論
    と支援の展開
  • 教育分野に関する理論
    と支援の展開
  • 司法・犯罪分野に関する
    理論と支援の展開
  • 産業・労働分野に関する
    理論と支援の展開
  • 心理的アセスメントに
    関する理論と実践
  • 心理支援に関する
    理論と実践
  • 家族関係・集団・地域社会
    における心理支援に
    関する理論と実践
  • 心の健康教育に関する
    理論と実践
  • 心理実践実習Ⅰ
  • 心理実践実習Ⅱ
  • 心理実践実習Ⅲ
  • 心理実践実習Ⅴ
修士論文研究例
  • 場面緘黙児の場面認知はどのようになされるのか
  • 別室支援における相談指導パートナーと教師の協働プロセス -集団力動の視点から学校環境を考える-
  • マインドフルネス瞑想の先延ばし傾向に及ぼす効果に関する実験的検討
  • 自閉症スペクトラム障害を持つ子ども(ASD児)の象徴化の形成過程
  • 共感の認知的側面と感情的側面について -日本語版QCAEを用いて-

心理学研究科の沿革・教育目的

心理学研究科は、実務を重視した教育を通し、臨床心理学の諸技法を修得し、地域に貢献できる人材の育成を目指します。

■心理学研究科の沿革・教育目的
心理学研究科は平成17年4月に札幌国際大学大学院心理学研究科臨床心理実務専攻修士課程(入学者定員10名)として開設されました。同時に財団法人・日本臨床心理士資格認定協会より第1種指定校として認定され、北海道における臨床心理士の養成校として、臨床心理学研究と臨床心理実務訓練を教育目標とし、地域への貢献を実践しています。
平成23年度(2011年度)に専攻の名称を臨床心理専攻と変更しました。

注目の授業・ゼミナール

臨床心理実習Ⅰ(心理実践実習Ⅳ)
精神科医療施設などの学外実習施設で実習を行い、心理職としてのモデルを実践的に把握する。また施設の機能や社会的役割を知り、様々な職員との連携を通して、人間性や社会性豊かな専門家を目指す下地とする。
臨床心理実習Ⅱ
大学付属の心理相談研究所において、実際にクライエントを担当し、心理臨床家のあり方を学ぶ。
発達心理学特論
人と人とがどのようにして内面を読み合い、合意を形成しているのかを乳児期に遡って検討する。そのため、まず、生得的なインターサブジェクティビティについて実証的な解説をする。次に、乳児の対人感覚の発達を論じ、最後にアタッチメントとレジリエンスについて論じていく。