2026/09/30 学部・学科
2026年9月19日(土)、東海大学品川キャンパスで「大学生コンサルティングコンペティション(ConCom)」の本選が開催され、スポーツビジネス学科・原一将教授のゼミ(原ゼミ)が準優勝を果たしました。
原ゼミは、昨年度からConComに参加しています。今回の大会には全国から16チームが参加し、早稲田大学、慶應義塾大学、法政大学、筑波大学、シドニー大学など、国内外の大学生が集結。原ゼミは唯一オンラインで参加し、他のチームが会場で発表するなか、札幌から本選に挑みました。
今回の課題は、「兵庫県豊岡市役所周域で若者のかかわりを増やす仕掛けの提案」。地域に残る「復興建築群」を提案の中に活かすことが条件として設定されました。
原ゼミが提案したのは、
という企画です。
豊岡には、震災からの復興の中で生まれた特徴的な建築や街並みが残されています。一方で、そうした場所が若い世代にとって「関わりたい場所」になりきれていないのではないか。原ゼミでは、復興建築群を単に「見るもの」として捉えるのではなく、若者が地域と関わり、新しい価値を生み出すための舞台として捉えました。
企画では、建築を学ぶ学生や地域の高校生・大学生が豊岡を実際に歩き、復興建築群について学ぶ「ARCHI WALK」、新しい活用方法を考える「ARCHI LAB」、そしてアイデアを実際の活動につなげる「ACTION」という流れを設定。
歴史的な建築を保存・見学するだけで終わらせず、次の世代が新しい使い方を考え、実際に行動するところまでを一つのプログラムとして提案しました。
本選に向けた準備では、ゼミ長の牧野咲音さんが中心となってプレゼンテーションをまとめました。
大会当日の午前中までスライドの修正やプレゼンテーションの練習を重ね、7分という限られた時間の中で、豊岡の現状や課題、そして「TOYOOKA ARCHI CAMP」の内容を伝えました。
牧野さんは、準備の中で特に苦労したことについて、「企画を実際に実現できる形まで考えること」と振り返ります。
アイデアを出すだけではなく、予算や運営方法、参加者をどのように集めるのか、企画を継続するためには誰が引き継ぐのかといった実現性まで考える必要がありました。
また、審査員から「分析対象と提案対象がずれている」と指摘を受けたことで、企画の対象や内容を改めて見直し、何度も修正を重ねました。
こうした試行錯誤を経て、本番では「なぜ豊岡でこの企画を行うのか」が伝わるプレゼンテーションを完成させました。
予選リーグを突破して本選に進出した原ゼミは、最終的に準優勝という結果を収めました。
準優勝が決まった瞬間について、牧野さんは「すごく驚きました。最初はここまで評価していただけるとは思っていなかったので、名前を呼ばれた瞬間は本当に嬉しかったです。準備期間は大変でしたが、最後までやり切ってよかったと思いました」と振り返ります。
審査では、企画そのものだけでなく、実際に自分たちで企画を実施しようとする姿勢や、建築系の学生を対象として明確に設定した点などが評価されました。
一方で、誰を対象にするのか、どのように参加者を集めるのか、継続していくためには誰が引き継ぐのかなど、実現性についても多くの質問が寄せられました。
「アイデアを考えて終わり」ではなく、その先にある実行や継続まで考えることの重要性を学ぶ機会となりました。
今回の経験を通して、牧野さんが最も成長を感じたのは、「自分の考えを形にして、人に伝える力」でした。
企画を考え始めた当初は、自分たちがやりたいことを形にすることに精一杯でした。しかし、調査や審査員からの指摘を受け、何度も企画を修正する中で、「自分たちがやりたいこと」だけではなく、「本当に地域に必要なことは何か」を考えるようになったといいます。
最終的に、自分たちの企画として発表し、全国から集まった大学生との競争の中で結果につなげたことは、大きな学びとなりました。
9月26日には東海大学経営学部経営学科 田畑教授が本学にお越しになり、牧野さんへ直接表彰状と賞金を手渡しました。
原ゼミのテーマは「育成」です。
春学期は、ConComへの参加と東京ビジネスフィールドワークを主軸に活動。秋学期は「アスリートとビジネスパーソンの〈育成〉に関する研究」に取り組みます。
原先生がConComへの参加を通して学生に伝えたいのは、単に「自信を持ってほしい」ということではありません。
全国の大学生と同じ舞台に立ち、自分たちで考え、試行錯誤し、最後までやり切る。その経験を通して、「自分たちにもできる」と実感すること。
それは、言葉で「自信を持とう」と伝えることとは異なる、実体験に基づく自信です。
今回、原ゼミでは9人のゼミ生が活動する中、牧野さんがプレゼンテーションを担当しました。途中には、参加を断念することを考えるほど苦しい場面もありましたが、最後まで取り組み続けた結果、準優勝という成果につながりました。
努力すれば必ず結果が出るわけではありません。しかし、挑戦しなければ、その結果を得ることもできません。
スポーツにも通じるこの経験を通して、原ゼミの学生たちは、最後までやり抜くことの意味を実感しました。
また、企画を進める中では、一人で抱え込まず、周囲に相談したり、人に仕事を任せたりすることの重要性についても学びました。
社会に出れば、一人ですべてを完結させる仕事は多くありません。多くの仕事は、周囲と協力し、それぞれが役割を担うことで成り立っています。
今回の活動は、課題解決力だけでなく、協働する力や、人と仕事を進める力について考える機会にもなりました。
原先生は、学生たちに「挑戦すること」の大切さを伝えています。
昨年行われたゼミの同窓会で、卒業生から多く聞かれたのが、「大学生活でもう少しいろいろなことに挑戦しておけばよかった」という言葉でした。
大学生活は、振り返ってみるとあっという間です。
もちろん、すべての人が積極的に挑戦しなければならないわけではありません。しかし、社会に出れば、どこかで必ず挑戦しなければならない場面が訪れます。
だからこそ、学生のうちに何かに挑戦した経験があれば、不安やプレッシャーを感じる場面でも、その経験が自分を支える力になります。
成功するか、失敗するかは、努力だけではなく、時の運にも左右されます。
だからこそ大切なのは、「成功するか、失敗するか」ではなく、「やるか、やらないか」。
まず一歩踏み出してみる。
その経験が、次の挑戦へのきっかけになります。
春学期のConComと東京ビジネスフィールドワークでは、それぞれの活動で学生が中心となって取り組みました。
秋学期は、「アスリートとビジネスパーソンの〈育成〉に関する研究」に取り組みます。
原ゼミでは、学生一人ひとりに役割を与え、全員が主体的に活動することを大切にしています。これまでの仲間の挑戦を見た学生たちが、「次は自分も」と一歩を踏み出すことにも期待が寄せられています。
今回のConComで得た「挑戦すること」「最後までやり切ること」「自分の考えを形にして伝えること」という経験を、次の学びへとつなげていきます。