2026/08/20 大学より
2026年8月20日(木)、札幌国際大学と占冠村は、占冠村において「包括的連携に関する協定書」の締結式を行いました。
本協定は、「子ども・子育て支援及び多文化共生」をはじめとする地域課題について、両者が連携して調査研究を進め、その成果を地域へ還元することで、地域社会の活性化、人材育成、産業・学術・文化の振興に寄与することを目的としています。
占冠村は、総人口に占める外国人住民の割合が約3割に達するなど、外国人住民との共生が地域づくりにおける重要なテーマとなっています。国際リゾート地域として多くの外国人が働き、暮らす一方、外国人住民の生活支援や地域とのつながりなど、さまざまな課題もあります。
札幌国際大学では、これまで科研費研究「占冠村における外国人労働者の現状と地域住民」の一環として、占冠村における外国人労働者の実態調査を行いました。
調査を通して、外国人労働者が地域社会や産業を支える重要な存在となっている一方、生活支援や地域共生に関する課題も明らかになりました。
こうした研究成果を踏まえ、本学が実施する「北海道における外国につながる子どもに関する調査研究」を契機として、占冠村と継続的に連携し、子ども・子育て支援や多文化共生をはじめとする地域課題の解決に取り組んでいきます。
協定締結後の具体的な取り組みとして、札幌国際大学が主体となり、北海道内の保育所・幼稚園等を対象とした「外国につながる子ども」に関する調査研究を進めます。
現在、全国的に就学前の外国につながる子どもについて、自治体が活用できる基礎的なデータが十分に整っていないことが課題となっています。
本調査では、北海道内の市町村を通じて保育所・幼稚園等を対象としたアンケート調査を実施するとともに、市町村へのアンケートやインタビューなどを行い、外国につながる子どもの実態や支援の現状、課題を把握します。
調査結果はダイジェスト版としてまとめ、北海道内の関係者へ還元するとともに、2027年4月には本学ホームページで報告書を公開する予定です。
得られたデータを、外国につながる子どもへの支援だけでなく、人口減少下における保育環境の維持や外国人材の受け入れ、地域づくりなど、自治体が抱えるさまざまな課題の検討にも活用することを目指します。
締結式後の懇談では、外国人との共生を考える上で、外国人住民を単なる労働力としてではなく、地域で暮らす「生活者」として捉えることの重要性について意見が交わされました。
子どもたちは学校などを通じて日本の文化や生活を学ぶ機会がある一方、働く外国人の保護者は地域との接点が限られ、孤立しやすい場合があります。
今回の連携では、保育や子ども・子育て支援を一つの入り口として、外国につながる子どもや家庭の実態を把握し、地域で安心して生活するために必要な支援や環境について研究を進めます。
札幌国際大学は、占冠村のトマム地区にセミナーハウスを有しています。宿泊も可能な環境を生かし、今後は学生や教職員が地域に滞在しながら、調査研究やフィールドワーク、地域活動に取り組む拠点として活用することが期待されます。
また、本学には、子ども心理、国際教養、観光、スポーツ、心理など、さまざまな専門分野があります。
今回の協定を通じて、外国につながる子ども・家庭への支援や多文化共生に加え、外国人住民への対応、国際リゾートとしての観光産業の活性化、高齢者を対象とした健康づくりやスポーツ活動など、それぞれの専門性を生かした連携についても検討していきます。
学生が実際に地域に入り、地域住民や行政と関わりながら課題を発見し、解決策を考えることで、実践的な学びにつなげていきます。
本協定における連携事項は、以下のとおりです。
・子ども・子育て支援及び多文化共生に関すること
・地域活性化に関すること
・地域支援に関すること
・地域人材の育成に関すること
・産業・学術・文化の振興に関すること
・その他、双方が必要と認める事項
札幌国際大学と占冠村は、今回の協定を契機として、地域の実態に根差した調査研究と学生の実践的な学びを進め、その成果を地域へ還元していきます。
教育・研究と地域課題を結び付け、子ども・子育て支援、多文化共生、観光、スポーツ、人材育成など、幅広い分野で連携を深めながら、持続可能な地域づくりに向けた取り組みを進めていきます。