2025/12/13 学部・学科
札幌国際大学(札幌市清田区)観光学部 観光ビジネス学科の田中ゼミ・金庭ゼミ・斉藤ゼミの2~4年生が、「観光企業研究」を受講する学生約100人が聴講するなか、12月9日、株式会社札幌ドーム 阿部晃士社長に向けて、「大和ハウス プレミストドーム」の地域利用をテーマとした活性化プランを発表しました。
学生たちは10月から現地見学やWeb・対面でのアンケート調査を実施。 914件の回答と319件の自由記述が寄せられるなど、市民の関心の高さが明らかになりました。
アンケート結果から、平日に来場可能な “アクティブシニア層” を主なターゲットに設定し、「日常的に訪れたくなる大和ハウス プレミストドーム」という視点で8つの企画を提案しました。
当日はまず、阿部社長による「地域との共生と交流創造拠点を目指して」と題した講話が行われました。
社長は、「大和ハウス プレミストドーム」の将来像として “交流を生み出す拠点づくり” を掲げ、
「ここに集まる“出会い”を“交流”に変えていきたい。施設のハードだけでなく、心が動くソフトの充実が必要だ」
と語りました。
さらに、今後のキーワードとして 環境・教育・健康・交流・観光・ 感動の6点を提示し、地域に開かれた施設運営の重要性を学生に伝えました。
アンケートを基に、学生たちは「大和ハウス プレミストドーム」が「日常的に立ち寄れる場所」になるための企画を検討。
発表会ではスライドや動画を使用し、以下の8つの案をプレゼンしました。
地元の野菜販売(マルシェ)
ドーム敷地内の駐車場に複数店舗を設置し、地場産野菜を販売。
日常的に利用できる市民向けサービスとして「来場頻度の向上につながる」と提案しました。
毎月テーマが変わるカフェ・フードコート
隠れた名店と人気店が共存する仕組みをつくり、地域の飲食文化を発信。
「知名度の高い店とこだわりの店を組み合わせ、相乗効果を生み出す」と説明しました。
異文化交流イベント&世界料理を楽しめる“JICAレストランカフェ”
本学の留学生が監修し、10か国以上の料理を楽しめる企画を提案。
社長からは、
「世界一周グルメのように展開すれば面白い。小さく始めて大きく育てられる企画だ」
と前向きな反応をいただきました。
シニアと学生の「交流麻雀」
健康麻雀やボードゲームを通じたコミュニケーションの場づくり。
社長は「居場所づくりにつながる」「健康的な形なら実現性がある」とコメントしました。
多目的芝生スペース(スポーツ教室・ドッグラン・ピクニック)
誰もが気軽に利用できる芝生広場を提案。
ピクニック・野外ステージ・スポーツプログラムなど、日常に溶け込む使い方を示しました。
フィンランド式日帰りサウナ
心身の健康増進をテーマに、地域住民が気軽に利用できるサウナを計画。
ドームを道の駅化する案「プレド・さっぽろ」
マインクラフトで制作した映像を用い、道の駅としての機能強化を提案。
漫才をしながらユーモアのある提案をしました。
その他の提案
・家族層向けワークショップ・演劇イベント
親子で参加できる体験型コンテンツを企画。
・大学祭を「大和ハウス プレミストドーム」版として開催する案
学生企画のイベントをドームで展開し、地域交流をさらに広げる構想も示しました。
学生の発表に対し、阿部社長は、
「どの案にも情熱を感じた。来年、いずれかは実現できるように取り組みたい」
と述べ、学生の取り組みを高く評価しました。
発表を終えた学生からは、
「地域の声を聞き、形にする過程が学びになった」
「社長からのフィードバックが励みになった」
などのコメントがあり、学外での実践的な学びが大きな経験となった様子がうかがえました。
今回の取り組みは、札幌国際大学と㈱札幌ドームとの連携授業として実施され、地域の活性化に向けた実践的な学びの場となりました。
学生たちの熱意ある提案は、㈱札幌ドームが目指す「地域との共生」「交流創造拠点」 という未来像と重なり、まさに“大学発の地域提案”として今後の展開が期待されます。