2024/11/29 学部・学科
2024年11月28日(木)札幌国際大学スポーツ人間学部スポーツビジネス学科(スポーツビジネス論Ⅰ・平澤芳明教授)の授業にて、栄建設株式会社(本社:北海道岩見沢市、代表取締役社長:佛田尚史)が特別講義を実施しました。講義のテーマは「公団ちゃんが行く。北海道から目指す夢と希望~モータースポーツを活用した建設業PR~」。建設業界とモータースポーツを結びつけたユニークな取り組みを通じて、スポーツビジネスと地域社会との新たな可能性について深く掘り下げた内容が展開されました。
建設業とモータースポーツの意外な親和性
講義では、栄建設の佛田社長が、モータースポーツ参戦の背景や建設業界の課題、そしてその魅力について語りました。同社が設立したレーシングチーム「D.R.C EZO」の活動を通じて、建設業界のPRを目指すユニークな取り組みが紹介されました。
特に注目されたのは、同チームの車両デザインです。黄色を基調に道路パトロールカーを模したカラーリングで、ファンから「公団ちゃん」の愛称で親しまれているこの車両は、モータースポーツの現場で多くの注目を集めています。また、レース実況を通じて建設業の重要性が広く伝えられるなど、業界のイメージ向上や若者の興味喚起につながる取り組みが具体的に解説されました。
講義では、建設業が全業種の約1割を占める経済規模を有しながらも、若年層からの人気が低いという課題が取り上げられました。佛田社長は、モータースポーツへの参戦を「建設業界に興味を持ってもらうための第一歩」と位置付けています。北海道を拠点とした活動を広げ、将来的には全国的な影響力を持つチームとなることを目指しているとのことです。
若者へのメッセージ
レーシングドライバーの大島良平氏からは、「努力を努力と思わず、好きなことを見つけて突き進んでほしい」というメッセージが送られました。モータースポーツの経験から、好きなことに取り組むことで広がる人脈やキャリアの可能性について具体的な例を交えながら語り、学生たちに大きな影響を与えました。
栄建設は、モータースポーツ活動を通じて、建設業界の認知向上と人材確保を目指しています。加えて、モータースポーツを地域スポーツとして発展させることで、地域社会の活性化にも寄与したいというビジョンを掲げています。「富士スピードウェイでの優勝」という具体的な目標とともに、北海道を代表するチームへの成長を目指す姿勢が印象的でした。
参加した学生からは、「建設業とモータースポーツの関係が興味深かった」「スポーツビジネスの可能性を改めて考えさせられた」という声が寄せられ、講義を通じて新たな視点が得られたようです。また、佛田社長や大島氏の言葉が、学生たちのキャリア形成に向けた刺激となったことがうかがえました。
栄建設の取り組みは、建設業界とスポーツビジネスの新たな可能性を示すだけでなく、若者に希望を与える活動として注目されています。今後の活躍がさらに期待されます。