2025/11/04 コラム
「将来はスポーツの世界で働きたい」「好きなスポーツを仕事にしたい」
そんな熱い想いを胸に、この記事を読んでくれているあなたへ。 これは、その夢への第一歩を力強く踏み出すための、大学選びの完全ガイドです。
スポーツビジネスという言葉は、キラキラして聞こえるかもしれません。しかし、その裏側には、チームを支え、ファンを熱狂させ、社会を動かすための地道な努力と深い専門知識が必要です。
この記事では、私たち札幌国際大学スポーツビジネス学科がお届けするコラムとして、スポーツビジネスの魅力や仕事のリアル、そして夢を叶えるために大学で何をどう学ぶべきかを、全国の大学の選択肢と共に、具体的にお伝えします。
未来のスポーツ界を担うあなたにとって、最高の学び舎を見つける旅が、今ここから始まります。
まずは基本からおさらいしましょう。 スポーツビジネスとは、スポーツを通じて人々に感動や楽しみを提供し、それによって収益(利益)を生み出す活動全体のことを指します。
プロ野球の試合を例に考えてみましょう。
これらすべてが、一つの試合から生まれるスポーツビジネスです。チーム運営だけでなく、イベント企画、用品開発、メディア、施設運営など、非常に幅広い分野にまたがっているのが大きな特徴です。
多くの人がスポーツビジネスに惹かれるのはなぜでしょうか。その魅力は大きく3つあります。
スポーツビジネスの世界には、あなたの興味や得意を活かせる様々な仕事があります。
数ある大学の中から、自分にぴったりの一校を見つけるための3つの視点を紹介します。
大学の「授業内容」は最も重要なチェックポイントです。
「スポーツマーケティング」や「スポーツマネジメント」といった専門科目はもちろんですが、それ以上に「どれだけ実践的に学べるか」が鍵となります。
例えば、本学、札幌国際大学の「スポーツフィールドワーク」のように、教室を飛び出して実際のビジネス現場を体験できる授業があるかは必ず確認しましょう。この授業では、プロ野球球団の楽天野球団を訪問したり、東京ドームやオリンピック施設を見学したりと、国内の最前線に触れます。さらに海外(2023年度はシンガポール)にも足を運び、国際的なビジネスモデルを肌で感じる機会もあります。座学で得た知識を、実際の現場で試し、本物のスキルに変えていく。こうした「実践的な学び」の環境が整っているかが、卒業後のあなたの力に直結します。
その大学に、どんな専門分野の先生がいるのか、そして学生をどうサポートしてくれるのかも重要です。
スポーツ新聞社の記者だった先生、プロチームとの繋がりが深い先生など、実社会での経験が豊富な教員から学ぶことは、何物にも代えがたい財産になります。
また、就職活動への不安は誰にでもあるものです。本学の卒業生インタビューでも、「就職に強い先生の門をたたいた」「ゼミのおかげでインターンシップに行けた」という声がありました。キャリア相談に親身に乗ってくれる先生や、企業との橋渡しをしてくれるキャリアセンターの存在は、あなたの未来を拓く大きな助けとなるでしょう。
将来の目標から逆算して、その実現に役立つ資格が取得できるかも確認しましょう。
例えば、「子どもたちにスポーツを教えたい」なら「ジュニアスポーツ指導員」、「健康増進を支えたい」なら「健康運動指導士」といった資格が目標になります。
札幌国際大学では、これらの資格の受験資格を得られるほか、スポーツ指導の基礎となる「公認コーチングアシスタント」や、スポーツを通じた社会貢献活動の専門家である「社会教育士」の養成課程も整えています。自分のなりたい姿を想像し、そこへの道を大学が用意してくれているかを見極めましょう。
スポーツビジネスを学ぶ大学生活は、具体的にどのようなものなのでしょうか。ここで、札幌国際大学で学ぶ先輩や、社会で活躍する卒業生の「生の声」を紹介します。
「ファイターズやコンサドーレなど、北海道のプロチームの舞台裏を見学し、スタッフの方から未来を見据えたチーム戦略について直接学ぶ機会がありました。プロを支える人材に必要な思考力を日々磨いています」(スポーツビジネス学科1年 Nさん)
「私はヨガのインストラクターをしていますが、将来はベトナムで人気のあるスポーツとビジネスを組み合わせた仕事がしたいです。大学では自分で考え、意見を言う自主性が求められますが、それを伸ばして卒業したいです」(スポーツビジネス学科1年 Lさん)
「ハンドボール部でキャプテンを務めた経験や、学科のグループワークで培った考える力、発言する力は、企業にも伝わったと思います。スポーツだけでなくビジネスを多角的に学び、広い視野をもって社会に出られるのは、本学科の魅力です」(4年 Yさん/内定先:アインホールディングス)
「大学野球でレベルが上がる中、副キャプテンとして責任感も増しました。プロアマ交流会で北海道日本ハムファイターズの2軍と試合をするチャンスをきっかけに、社会人野球を続ける道が拓かれました。スポーツの力と人間力をつけてくれた場所でした」(4年 Kさん/内定先:北海道旅客鉄道株式会社)
「好きなチームの運営に携わる仕事は10年経っても面白い。後輩たちに伝えたいのは、『やりたい』という熱意だけでなく、そのためにどんな努力をしたか、熱量を伝えられるエピソードを持つべきだということです。スポーツを経験してきた本学科の学生には、自分なりのアプローチを考えるポテンシャルがあると思います」(2015年卒 Kさん/勤務先:株式会社コンサドーレ)
スポーツビジネスを学べる大学は全国に数多くあり、それぞれに素晴らしい特色があります。しかし、ウェブサイトの情報は更新されることも多く、表面的な情報だけでは大学の本当の魅力はわかりません。
そこでこの章では、皆さんが大学を研究する際に「どこに注目すれば良いのか」という視点(大学選びの軸)を、いくつかの大学タイプに分けて紹介します。自分はどんな環境で学びたいのかを想像しながら読んでみてください。
(例:早稲田大学、筑波大学など) これらの大学は、日本のスポーツ科学研究をリードする存在です。最新の理論やデータを学び、研究者視点も養いたい学生に向いています。公式サイトを調べる際は、学問としての「探求の深さ」に注目してみましょう。
【このタイプの大学を調べるヒント】 大学のウェブサイトで「研究室」や「ゼミ」の紹介ページを探し、どんな専門分野の教員がいるか、学生がどんなテーマで卒業研究を行っているかを調べてみましょう。 気になる教員の名前で検索し、どのような研究論文を発表しているかを見てみるのも一つの方法です。少し難しいかもしれませんが、大学で学ぶ学問のレベルを肌で感じられます。 大学院との連携がどうなっているかにも注目です。学部での学びをさらに深めたいと思ったときに、その先の道が用意されているかは重要なポイントになります。
(例:法政大学、静岡産業大学、びわこ成蹊スポーツ大学など) プロチームや地域社会との連携が強く、在学中からリアルなビジネス現場を数多く経験できるのが魅力です。これはまさに、札幌国際大学が最も強みとし、大切にしている教育方針です。
【このタイプの大学を調べるヒント】 「インターンシップ」は必修か、提携先にどんな企業があるかを確認しましょう。プロスポーツチームとの具体的な提携プログラムの有無は特に注目したい点です。 学生が主体となってイベントを企画・運営するような、アクティブな授業がどれだけあるかも重要です。
(例:日本体育大学、順天堂大学、中京大学、鹿屋体育大学など) トップアスリートを育成してきた歴史と実績があり、スポーツ界に広範なネットワークを持っています。
【このタイプの大学を調べるヒント】 伝統的な体育・科学の学びに、「ビジネス」の視点をどう融合させているかを探ってみましょう。スポーツマネジメントを専門とする学科やコースが明確に設置されているかが一つの目安です。 アスリートではない学生のキャリアパスにも注目です。
(例:立教大学、同志社大学、立命館大学など) スポーツを一つの文化や社会現象として捉え、ビジネスだけでなく、歴史、福祉、国際関係など、多角的な視点から学びます。
【このタイプの大学を調べるヒント】 他学部の授業を履修できるなど、学問の垣根を越えた学びの機会がどれだけ提供されているかを確認しましょう。 海外大学との「留学プログラム」が充実しているかは、グローバルな視点を養いたい学生にとって重要なポイントです。
スポーツビジネスの世界を目指すために、高校生の今からできる準備があります。
好きな競技だけでなく、これまであまり見てこなかったスポーツにも目を向けてみましょう。それぞれのスポーツにどんなファンがいて、どのように運営されているのかを比較すると、ビジネスのヒントが見えてきます。
スポーツニュースを見るときに、「なぜこのチームは人気があるんだろう?」「この新しいスタジアムはどんな工夫がされているんだろう?」といった「なぜ?」を考えてみましょう。ビジネスの視点を養う良いトレーニングになります。
観客としてだけでなく、ボランティアとしてイベント運営に参加してみるのも素晴らしい経験です。現場で働く人たちの姿を間近で見ることで、将来の目標がより具体的になるはずです。
この記事では、スポーツビジネスのリアルな世界と、そこで活躍するための大学での学びについて、札幌国際大学の視点から詳しく解説してきました。大学選びは、あなたの夢を叶えるための、そして未来の自分を形作るための、非常に大切な選択です。
机の上で学ぶ知識はもちろん重要です。しかし、それと同じくらい、あるいはそれ以上に、実際の現場に触れ、人と出会い、自ら課題を見つけて行動する「実践的な経験」があなたを成長させてくれます。
この記事で紹介した情報を参考に、ぜひオープンキャンパスに足を運んだり、大学の資料を取り寄せたりして、自分自身の目で確かめてみてください。そこで感じる「ここで学びたい!」というワクワク感が、きっとあなたを正しい道へと導いてくれるはずです。
スポーツビジネスの世界は、あなたの挑戦を待っています。この記事が、その大きな一歩を踏み出すきっかけになることを心から願っています。