2025/05/12 学部・学科
札幌国際大学『eスポーツ概論』担当講師・坪山義明先生インタビュー
2025年秋、札幌国際大学スポーツビジネス学科で新たにスタートする講義「eスポーツ概論」。
この新講義を担当するのは、スポーツ科学と教育、そして国際的なeスポーツ普及の現場で経験を積んできた坪山義明先生です。
今回は、坪山先生にeスポーツへの想いや、これからの未来について伺いました。
小学生からサッカーに打ち込んでいた坪山先生。
特別にゲームに詳しかったわけではないといいます。
しかし、コロナ禍のアメリカで、遠隔授業のアンケートを取った際、学生たちが口にしたのが「eスポーツ」でした。
「最初は、単なる個人プレイのゲームというイメージでした。でも調べてみると、チームワークやコミュニケーションを駆使して戦う“動かないチームスポーツ”だと気づいたんです。」
坪山先生が語るeスポーツの魅力は、「平等さ」。
男女、体格、国籍、障害の有無に関係なく、誰もが同じフィールドで戦えるのがeスポーツです。
「運動が苦手な人も、まずはゲームを通じてチームプレイの楽しさに触れてほしい。そして、そこから身体を動かすことにも興味を持ってもらえたら──。そんな想いも込めています。」
eスポーツを学ぶことで、次のようなスキルが自然に養われます。
「好きなことを探究する力」は、記憶にも定着しやすく、就職にも直結します。
また、スポーツ科学の知見を活かして、ゲーマー向けのトレーニング理論を学ぶことも視野に入れています。
坪山先生は、過去にはマインクラフトを活用して英語学習を展開。
オンライン上で部屋を作りながら英語でやり取りするプロジェクトを考案しました。
「対面だと恥ずかしくても、画面越しなら自然にコミュニケーションが取れる。英語力だけではなく、異文化理解力や国際感覚も育てられるんです。」
モンゴルの伝統的住居「ゲル」を作って探検するなど、楽しみながら異文化体験もできる工夫が満載です。
2023年には札幌でeスポーツの世界大会も開催され、経済効果も注目されています。
坪山先生はこう語ります。
「スポーツツーリズムにも直結します。イベント運営や広告、SNS活用など、さまざまなビジネススキルが求められる分野なんです。」
eスポーツは「実際にサッカーをやっているのと同じような興奮」を体験できる、新しいスポーツ文化。
社会的な理解がさらに進むことを願っています。
「eスポーツ概論」では、eスポーツのジャンルや歴史を体系的に学びます。
今後は、国内外のeスポーツ機関との連携も視野に入れ、カリキュラムをさらに拡充していく予定です。
国際大学ならではの特色を活かし、留学生との交流も積極的に行っていきます。
「専門学校は、その道に直結する進路が前提です。
でも大学では、eスポーツをきっかけに、広く社会とつながる道を選べます。
例えば、eスポーツを学んだからといって、ゲーム会社に入る必要はないんです。」
体育大学出身でも教師以外の道を選べるように、eスポーツを通じて多彩なキャリアを描ける。
それが大学教育の魅力だと語ります。
eスポーツで、世界に広がる新しいフィールドを一緒に切り拓きましょう。
考える力、つながる力、支える力──さまざまな「強さ」がeスポーツの世界にはあります。
自分だけの可能性を見つけ、一緒に未来へ踏み出しましょう!
坪山先生は、社会とつながりながら挑戦し続ける学生を待っています。
eスポーツは、ただの「遊び」ではありません。
社会と自分をつなぐ、新たなツールなのです。
札幌国際大学で、新しいチャレンジが始まります。