【SPECIAL INTERVIEW】
園長 林 二士 先生
実習体験記認定こども園2022.03.14
林 二士 先生
札幌国際大学付属認定こども園 園長
地域に根差した保育施設を目指して
もともと本学の付属幼稚園が、キャンパスから少し離れた場所に存在していました。本来、幼稚園は文部科学省が定める「幼稚園教育要領」に沿って、保育園は厚生労働省が定める「保育所保育指針」に沿って教育・保育が行われます。しかし、少子化や保護者の就労環境の変化といった時代の流れとともに、幼稚園と保育園の両機能を併せ持った、「認定こども園」という新たな選択肢が登場することになりました。
これまで保育者養成校としての役割を担ってきた本学も、保育の研究機関として、また、教育の質を高めていくための新たな一歩として、付属幼稚園を一新し、2021年4月に認定こども園を開園しました。
「遊びが中心、子どもが中心」が大テーマ
これまでは一斉保育が主流でしたが、近年では「子ども一人ひとりのやりたい遊びを読み取り主体的な学び(遊び)をサポートする」という個別最適な保育に変わってきました。一斉保育にも個別最適な保育にもそれぞれメリット・デメリットはありますが、本園では5年後10年後の成長を支える幹を育てるために、遊び込んで子ども一人ひとりの興味や関心を広げることを大切にしています。
認定こども園が隣接されているメリットを生かしていく
付属のこども園が隣接されているメリットは、大きく分けて2つあります。
一つ目は物理的な距離の近さ。日常的に子どもが見える環境は、学生の意欲につながります。また、実習で活用できることはもちろん、ボランティアや作成物を実際に使って見てもらうなど、大学との連携に幅が出るうえにそのスピード感も速くなります。
二つ目は教育の質の向上。園が保育の主流や最前線を走ることで、さまざまな研究に生かすことができます。その研究をもとに園は質の高い保育を目指し、その成果を学生にフィードバックする。このサイクルが回しやすくなることで、学生が学べる内容に深みが出てくると思います。